弥継々いやつぎつぎに冥合あらまほし
打偲うちしのぶ恋草 ・・・・・・それは 人生の始まりと同様で とても無垢だった そして、この末路は未来故の闇か それとも・・・・・・
例え如何なことがあろうとも 例えお前の後生の頼みでもあろうとも はたと許すまじ
忌避された存在に与えられる祝詞のりと 向後むかはりご 赦されるには如何すべからむ
                   
夜のほどろと共に始まる 玉散る真日まひ ――しかして 夜な夜な息継ぐいとまもなく 然程さるほどに 沢山の亡き声を引き連れて訪れる
押し立たされたのだろうか・・・・・・ あの時から ずっと思習おもいならっている かようなことなど本意ほい有らぬのに
抗ひ難き宿命 左様な事は、明らかだった れども 敢えて踏み出した
                    
有経ありふ様を見ゆらくとぞ おのが消ゆかが失すか さもなくば双方たおれるか 立つかたが異なるだけで こうも引きたがうとはな 方々かたがた、諸共、引破ひきやられるだけは不易なり
恋の始まりの如くお前を想っている 脳裏をぐは己が双眸そうぼうに映る、ゑむおもて 次は自らが手を差出さしいづ番
恋の終わりの如く貴方を思っています 見晴みはるかしてた目も今は見兼みかぬ あとは 咎めのさばきを待つばかり
                    
はぐくもられた胞衣えなを離れ放れ 莫逆ばくげきの交はりを深くしべかりし 何処いづかたちまただったのだろうか なれども もう 留まるはこの一本道のみなれ
                 


--------------------------------------------------------------------------------  左寄り 足利尊氏視点  右寄り 足利直義視点